2012年7月31日火曜日

ACCORD BP

ACCORD BP
要旨
高リスクの2型糖尿病患者において,収縮期血圧<120mmHgを目標にした厳格な降圧は,標準降圧(<140mmHg)と比べて致死的・非致死的主要心血管イベントを抑制しなかった。

http://circ.ebm-library.jp/trial/doc/c2003215.html

2012年7月30日月曜日

高血圧とレプチン

最近の研究によると、高齢者(平均66歳)の高血圧の発症と関連するもの・・・レプチン

実験および横断的研究によれば、レプチンは血圧(BP)と関連している。
ただし、中年男性対象の1件の前向き研究のみによって、レプチンと高血圧の発症との関連性は報告されている。
 
Kramer CK et al. Clin Endocrinol (Oxf). 2010 Aug;73(2):201-5.
「SmartestDoc米国版」より出題

http://www.m3.com/quiz/doctor/pc/explanation.html?x=61&q0=57897&portalId=mailmag&ids=52672&mc.l=1821693&y=16&mmp=ER120725&id=clnmg

2012年7月27日金曜日

血糖異常の患者における n-3 系脂肪酸と心血管転帰

血糖異常の患者における n-3 系脂肪酸と心血管転帰

要旨
心血管イベントのリスクが高い患者が n-3 系脂肪酸 1 g を毎日補給しても,心血管イベントの発生率は低下しなかった.

(要ログイン)

アジルサルタン

アジルサルタン

■新規ARBアジルサルタンはAT1 受容体を選択的かつ強力に阻害することで、既存のARBより強力かつ持続的な降圧作用が期待できる。

■SHRラットにおいて、オルメサルタンより強力、かつカンデサルタンおよび オルメサルタンよりも持続的な降圧効果を示した。
 Ojima M et al. J Pharmacol Exp Ther. 2011;336:801-8

■他のARB(オルメサルタン、バルサルタン、テルミサルタン、イルベサルタン)より強力、かつ持続的なAT1受容体結合作用を示した。
 Kusumoto K. Medical Science Digest.  2011;37:25-9

■Ⅰ・Ⅱ 度本態性高血圧症患者を対象にアジルサルタン5〜80mgの用量反応関係を検討した結果、40mgまで用量依存性に降圧効果が増強し、いずれの用量でもプラセボに比して有意な降圧効果を示し、20mg以上の用量ではカンデサルタンを上回る降圧効果がみられた。
 Rakugi H et al., Hypertens Res.2012 

<関連サイト> 

アジルバ(商品名アジルサルタン)と血圧日内変動 http://hurstreed.blogspot.jp/2012/07/blog-post_07.html

2012年7月26日木曜日

プラークの質の評価法


出典
興和創薬(株)2010.6 LVT-134 (No.10327)
(図をクリックすると拡大します)

2012年7月25日水曜日

65歳以上の男性へのAAAスクリーニング

65歳以上の男性へのAAAスクリーニング、費用対効果は良好
10年間の関連死の相対リスクは48%減、英国での研究

要旨
65~74歳の男性が腹部大動脈瘤(AAA)スクリーニングを受けると、その後10年間は生存利益が持続し、AAA関連死亡リスクが半減すること、費用対効果も良好である。

出典  NM online 2012.7.19
版権 日経BP社

2012年7月24日火曜日

腎動脈狭窄診断の手掛かり

・治療抵抗性高血圧
・腹部血管雑音(約40%)
・末梢血レニン活性測定(測定条件に注意)
・原因不明の腎サイズの左右差(1.5cm以上)
・他に動脈硬化性疾患を合併
・原因不明の腎機能低下

2012年7月23日月曜日

バルサルタンの選択性(ARB)






ノバルティス ファーマ 資料 DIO432LL(NOO1)
2012.2作成

治療抵抗性高血圧(定義・要因)

定義
生活習慣の修正を行ったうえで、利尿剤を含む3剤以上の降圧薬を継続しても、なお目標血圧まで下がらない。

要因
・血圧測定上の問題(カフの問題、偽性高血圧)
・白衣高血圧
・生活習慣の問題(肥満・過度の飲酒)
・睡眠時無呼吸症候群(SAS)
・体液量過多(食塩、腎障害、不適な利尿剤の使用)
・降圧に抵抗性の薬剤の内服の併用や栄養補助食品の使用
・降圧薬の組み合わせの問題
・二次性高血圧


2012年7月21日土曜日

腎血管エコーによる腎動脈狭窄症診断の実際

腎血管エコーによる腎動脈狭窄症診断の実際
http://yaplog.jp/hurst/archive/77

造影剤誘発性急性腎症(AKI)

造影剤誘発性急性腎症と持続性腎障害の予後への影響
<要旨>
■中等度から重度の腎機能不全患者において、造影剤誘発性急性腎症(CI-AKI)は腎機能の悪化のリスク因子であり、心血管リスクを増加させる。

■「CI-AKIは必ずしも一過性の良性なクレアチニン異常ではなく、腎機能の悪化の直接的な原因であり、CI-AKIの発症は、心血管リスクの高い患者を識別できる 。

https://www.tcross.co.jp/details.php?category=medical&no=1739&id=1
(要ログイン)









腎動脈交感神経の除神経

高血圧専門医がGPに伝える降圧治療の進め方(6)
専門医への紹介が望ましい症例は
http://mtpro.medical-tribune.co.jp/mtnews/2012/M45260541/
(ログインが必要です)
■腎動脈の外膜に分布する交感神経節後線維は,そこで密なネットワークを形成した後に,より末梢の腎臓内の動脈,尿細管,傍糸球体などにも分布する。

■遠心性腎交感神経活動の亢進は,腎血管抵抗の亢進,尿細管からのナトリウムの再吸収亢進,レニン分泌亢進などを介して血圧を上昇させる。
さらに 腎臓には交感神経の求心性知覚線維も分布しており,腎杯の拡張,腎虚血,低酸素などに反応して興奮しますが,その情報が中枢に伝えられることで,全身性に交感神経活動を高めて血圧を上昇させることが知られている。

■腎臓の除神経は大腿動脈からカテーテルを挿入し,腎動脈主幹部に分布する交感神経を,低周波の超音波で全周性に焼灼します。
(腎動脈の遠位部から近位部にかけて4〜6カ所で除神経)


腎交感神経アブレーションにより治療抵抗性高血圧改善
(ログインが必要です)
 腎臓は遠心性交感神経と求心性交感神経を介して,中枢からの交感神経シグナルを受信/送信し,血圧調節に関与している。
米国の高血圧患者のうち40~70%は治療抵抗性といわれ,糖尿病患者では60~70%に上ると推定されている。

■selective endovascular afferent and efferent renal denervation;RDN
(治療時間は1つの動脈当たり4~6分 ))

■6カ月後の診察室血圧値は,SBPが32mmHg低下,DBPが12mmHg低下
(SBPを5mmHg下げることで,脳卒中リスクは30%低下)

~Symplicity HTN-2~
治療抵抗性高血圧に対する腎交感神経アブレーションの有用性を証明
(ログインが必要です)
私的コメント 
実際のアブレーションのイラストあり

<自遊時間> 
ある日、紹介状を持参して新患の方が来院された。 
封筒にはペンを重ねたロゴマークが。
ピンと来たのだが、東京○○会病院出身の開業医で今でも病診連携をしている様子。
冷静に考えてみると出身大学のロゴマークを使うのはおかしい。
私立では一番という自負がそうさせるのかも知れないが、嫌味がプンプンと漂う。
本人達は一向に気付いていないようだがちょっと引いてしまう。
他の大学出身者では考えられないこと。
○友会○△病院という名前もよく見受けられる。
この大学はやはりちょっと特殊らしい。

 

 

 


 



2012年7月20日金曜日


頸動脈内膜中膜複合体厚、及び総プラーク面積の進展に関連するリスク因子: TROMSO試験
要旨
■TROMSO試験より、総コレステロール、喫煙、収縮期血圧は、総プラーク面積 (TPA)の増加の独立予測因子であり、総コレステロールは内膜中膜複合体厚(IMT)の進展の予測因子であったことが、Stroke誌で報告された。
■総コレステロール、喫煙、収縮期血圧といった心血管リスク因子は、IMTとIMTの進展よりも、TPAとTPAの進展に対し、より強力な予測因子であった。

Herder M, et al. Stroke. 2012; 43: 1818-1823

糖尿病と非糖尿病の非ST上昇型ACS患者の治療戦略

糖尿病と非糖尿病の非ST上昇型ACS患者における侵襲的 vs 保存的治療戦略: メタ解析

https://www.tcross.co.jp/details.php?category=medical&no=1745&id=1

要旨

メタ解析より、糖尿病と非糖尿病のACS患者において、保存的治療と比較した早期の侵襲的治療戦略の心血管イベントのリスク低下率は類似していたが、糖尿病患者においては非致死性MIの再発リスクを低下させる可能性が示された。

2012年7月19日木曜日

痛風と高尿酸血症患者の併存症

痛風と高尿酸血症患者はさまざまな併存症の有病率が高い
(要ログイン)
要旨
血清尿酸値の上昇に伴って併存症有病率は高くなり,最も高値の10mg/dL以上の群では86%にステージ2以上のCKD,66%に高血圧,65%に肥 満,33%に心不全,33%に糖尿病,23%にMI,12%に脳卒中が見られた。これらの有病率は血清尿酸値が最も低い4mg/dL未満群と比べ3〜33 倍高かった。 

出典 Medical Tribune  2012.7.12
版権 メディカル・トリビューン社
 

2012年7月18日水曜日

自家骨髄細胞移植と心機能(慢性心不全)

自家骨髄細胞移植で心機能に改善認められず

要旨
移植を行っても心機能のほとんどの指標に改善は見られなかった。

出典 Medical Tribune  2012.7.12
版権 メディカル・トリビューン社

高血圧と脳

高血圧と脳との関係
・高齢化による高血圧・脳血管障害の増加

・認知症の頻度が65歳以上の10%

・日本では高血圧による臓器障害の内、脳血管障害の占める割合が高い
(久山町研究 日老医師 2008)

・高血圧は脳血管障害患者の再発に関与する最も重要な危険因子
(JSH2009)

・降圧治療はあらゆるタイプの脳血管障害の再発を抑制する
(Rashid P  Stroke, 2003)

・降圧療法はVDのリスクを低下するがADのリスクは低下させない
(久山町研究 Hypertension 2011)

・認知機能に対して降圧療法が有効
(SCOPE、PROGRESS)

・中年期の高血圧はAD 発症のリスク
(Honolulu-Asia Aging Study)

・AD発症に対して降圧療法が有効
(Syst-Eur)

・ARBがアDの発症リスクを低減
(LiMC BMJ 2010)

2012年7月17日火曜日

クロピドグレルとPPI(抗血小板剤)

クロピドグレルとPPI「臨床的に重要な相互作用なし」

要約
クロピドグレルとPPIの相互作用は臨床的に重要なものではない。

出典 Medical Tribune  2012.7.13
版権 メディカル・トリビューン社

2012年7月14日土曜日

日本高血圧学会が反論(高血圧治療ガイドライン)

最近の雑誌,新聞記事に日本高血圧学会が反論
「科学的な研究成果を全く無視したもの」
http://mtpro.medical-tribune.co.jp/mtpronews/1207/1207037.html
(要ログイン)
要旨
日本高血圧学会は,2012年7月12日の公式サイトで,同学会作成の高血圧治療ガイドラインは「世界的な高血圧治療の指針に従っているだけで,根拠が全くない」などとした最近の雑誌,新聞記事に対し,「高血圧に関する科学的な研究成果を全く無視したものである」と反論した。

出典 Medical Tribune  2012.7.13
版権 メディカル・トリビューン社

慢性腎臓病患者へのビタミンD療法

慢性腎臓病患者へのビタミンD療法
左室肥大の改善見られず
http://mtpro.medical-tribune.co.jp/mtnews/2012/M45280081/

要約
■左室肥大(LVH)を伴う慢性腎臓病(CKD)患者にビタミンD製剤のparicalcitolを48週間投与しても,プラセボと比べて有意な心臓の構造,心機能,および左室心筋重量(LV mass)の改善は見られなかった。

2012年7月13日金曜日

HDL上昇薬の開発難航で徐放性ナイアシンに注目

HDL上昇薬の開発難航で徐放性ナイアシンに注目
(ログインが必要です)
■HDL−C 60mg/dL以上で日本人の心筋梗塞の発症を60 ~ 70%予防できる。

CETP阻害薬の第1弾として開発されたtorcetrapibは、12カ月間投与した結果、HDL-C値が72.1%も上昇した。
しかし、心血管イベントの発生率や総死亡率が有意に増加し、開発は中止となった。

■外における第3相試験の段階にあったdalcetrapibも、今年5月に海外での開発中止が発表され、国内における開発も中止される見込み。 

■2年ほど前から、フラッシングの起こりにくい徐放性ナイアシンの開発が進められている。

AIM-HIGH試験
スタチンによりLDL-C値が70mg/dL未満にコントロールされている心血管疾患患者に、徐放性ナイアシンを上乗せする有用性を検討
主要評価項目である心血管イベントの抑制効果は示されなかった。

HPS2-THRIVE試験
実施中(2013年に終了予定)

■HDL注入療法

出典  NM online 2012.7.2
版権 日経BP社
(有用な図あり)

<自遊時間>
医者はなぜお互いを「先生」と呼ぶのか?
<私的コメント>
私も医学生の頃にポリクリで「先生」と呼ばれたことがあります。
しかし「学生さん」 と呼ばれる方が違和感がありました。
国会議員がお互いに先生と呼ぶのは滑稽ですが、医師は「先生」と呼ぶ価値のある職業ではないでしょうか。
少なくとも「 『先生』と呼ぶ合うことが不自然に感じない医師にお互いになろう」よいう願望も込められているのではないのでしょうか。

私はむしろ白衣に対して違和感を感じています。
何の疑問もなく着ている白衣ですが、開業医の場合の多くは白衣を着用する必要はないような気がします。
精神科(メンタルクリニック) 、皮膚科や小児科などでは全く不要ともいえます。

私もごく最近そのことにやっと気づきワイシャツ、ネクタイにネームタッグとし白衣は止めました。

胃カメラや注腸検査の時や小処置などの際にだけ白衣を着用します。

少し脱線しますが「梅ちゃん先生」 の番組で白衣を着ながらの大学病院の食事シーン。
あれは絶対嫌です。

上記ブログを書かれた先生は、病院での食事は白衣を脱いでみえるのでしょうか。


2012年7月12日木曜日

慢性腎臓病ステージ1~3患者に対するスクリーニング・モニタリング・治療:米国予防医療作業部会・米国内科学会ガイドラインのための系統的レビュー
http://www.kksmile.com/kidney/bunken/journal_topics/1207/detail_1207_01.html
(要ログイン)

要点
■スクリーニング・モニタリングについては本研究のクライテリアを満たすRCTがなく、その役割については不明である。
今後、通常のケアと比較した臨床研究 が必要である。
■治療について最も強い効果を示したのは、ACE阻害薬やARBsによる末期腎不全リスク抑制効果であった。
ただし、この効果は顕性蛋白尿を 有する患者のサブグループに限定されているようであり、このような患者の多くは糖尿病と高血圧を合併していた。


<番外編>
日循の英文誌、引用評価躍進 
http://www.m3.com/clinical/news/article/155414/?portalId=mailmag&mmp=ER120711&mc.l=1647621 

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発作性心房細動でも抗凝固療法は必要か?

発作性心房細動でも抗凝固療法は必要か?
(要ログイン)
■発作性だから大丈夫という認識は大きな間違い
発作性心房細動患者と慢性心房細動の患者とで脳梗塞の累積発症率に有意な差は認めなかったという論文がある。

■半数近くが無症候性心房細動。

■自覚症状のない心房細動はかなり多く、しかも脳梗塞リスクも高い。

■CHADS2スコアの覚え方
うけつあつ:高血圧(1点)
うにょうびょう:糖尿病(1点)
んふぜん:心不全(1点)
うこうそく:脳梗塞/TIAの既往(2点)
七五三 :75歳以上(1点)

■Quill TE, et al. Evidence, Preferences, Recommendations ? Finding the Right Balance in Patient Care. N Engl J Med. 2012;366:1653-5.

出典  NM online 2012.7.4
版権 日経BP社


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2012年7月10日火曜日

RA系阻害薬だけで腎保護は十分なのか?(CKD)(腎臓病)

RA系阻害薬だけで腎保護は十分なのか?
(要ログイン)
■高血圧は糸球体内圧の上昇などを通して腎機能の悪化を招き腎機能悪化は高血圧を進行させる。

■腎保護には2つの側面がある。
①化学的要素  RA系阻害薬
・RA系  
②物理的要素  L型チャンネルとT型チャンネルのdual block
・糸球体内圧
・腎血流量


<番外編>日本の脳動脈瘤、破裂実態発表
中大脳動脈に位置する動脈瘤に比べ、後交通、前交通動脈ではリスクが高かった。

■娘動脈瘤を伴う動脈瘤も高リスクだった。


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<心不全>肺水腫のエコー所見

肺水腫のエコー所見
lung comets
comet(tail) sign
■肺水腫の早い段階から認められる。
■感度100%、特異度95%。
■NT-proBNPを併用することにより特異度も100%に向上。
■右前腋下線第3肋間から観察するのがよい。

出典;日内会誌 第101巻 第5号 平成24.5.10 P1429-1531
版権;日本内科学会


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ピオグリタゾン関連膀胱がんの議論(糖尿病)

今度はリスク上昇,白熱するピオグリタゾン関連膀胱がんの議論
カナダ発の系統的レビュー&メタ解析 
http://mtpro.medical-tribune.co.jp/mtpronews/1207/1207011.html

要約
系統的レビューおよびメタ解析の結果,ピオグリタゾンによる膀胱がんリスク上昇を示す結論が得られた。

出典 Medical Tribune  2012.7.5
版権 メディカル・トリビューン社 


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2012年7月9日月曜日

本邦における降圧剤のエビデンス

本邦におけるエビデンス
CASE-J(カンデサルタン)        Hypertension 2008
JIKEI-HEART(バルサルタン)       LANCET2007
INNOVATION(テルミサルタン)  Diabetic Care2007
SMART(バルサルタン)               Diabetic Care2007
JATOS(エホニジピン)              Hypert Res2008


JSH2009以降の本邦におけるエビデンス
Kyoto-HEART(バルサルタン)     Eur Heart  J2009
VALISH(バルサルタン)              Hypertension 2010
PATE-HTⅡ(カンデサルタン)      Geriat Gerontol Int 2011
COPE trial(ベニジピン)             J Hypertens 2011
Oscar(オルメサルタン)             ACC発表 2011
Nagoya-Heart(バルサルタン)    ACC発表 2011

HOMED-BP (家庭血圧)          JSH発表 2011


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血圧動揺性と心血管リスク

対象
TIAの既往を有する患者を対象としたUK-TIA試験の2006例中、ベースラインから2年間に受診7回目に達した患者1324例

方法
7回の測定値の、収縮期血圧の標準偏差の10分位別および最大到達値のカテゴリー別に、その後の脳卒中発症リスクに対するハザード比を検討

結論
最大到達値が最大の場合                                 15倍
収縮期血圧の標準偏差の10分位別おが最大の場合   6倍     

脳卒中のリスクは、受診毎の血圧の変動性が大きい患者、最大到達値が高い患者で大きい。   

Rothwell,P.M. et al.:lancet 375:895.2010


<自遊時間>

三笠宮さま、心機能が低下 集中治療室に

http://www.nikkei.com/article/DGXNASDG07029_X00C12A7000000/

■宮内庁は7日深夜、過労から聖路加国際病院(東京・中央)に入院中の三笠宮さま(96)について、心機能が低下していると発表した。血圧が下がり、集中治療室(ICU)で治療を受けられている。 

■8 日午前0時前から記者会見した名川弘一・皇室医務主管や福井次矢・聖路加国際病院院長によると、三笠宮さまは以前から患っていた心臓の弁がうまく閉まらず 血液が逆流する「僧帽弁閉鎖不全」のため、7日夕刻から心機能が低下。血圧は一時50台まで下がった。その後、昇圧剤などで90台に戻したという。

■尿の出が悪くなり、腎機能の状態を示す数値が悪化。呼びかけにもはっきりと反応されない時があり、投薬や酸素吸入、胸にたまった水を抜く治療などを続けている。

■宮内庁は大事をとって病院での静養を継続。ベッドから降りて椅子に座ったり、廊下を歩いたりされており、関係者は退院の準備に取りかかろうとしていたという。 

<私的コメント>
寛仁さまの報道もそうあだったが、皇室医務主管の発表は様態が(いいのか悪いのかよく)分からない。
この記事でも最後の一文がその前の文章とうまく繋がらない。
それに「僧帽弁閉鎖不全」 がどういった類の成因によるものなのか、なぜ今まで放置されていたのかといった肝腎なことが全く伝わって来ない。
結果的に入院先の聖路加国際病院にも迷惑がかかっている報道になっているのではないか。
陛下の場合も冠動脈病変については詳しくは報道されていなかった。

名川弘一皇室医務主管(60)は元東大病院副院長だが、いかに格式を重んじた人事かということが分かる。
彼は外科医であり、内科医のような総合的な判断がはたして出来るのだろうか
と思ってしまう。
金沢一郎元皇室医務主管も日本学術会議会長ならびに国立精神・神経センター名誉総長という立派な肩書きをお持ちの先生だが、専門が神経内科という医学者。
内科といえども神経内科は特殊な分野だと思う。
個人的には皇室のホームドクターとしてはもう少し違う人選もあったのではないかと思うが、これ以上のことは余計なお世話だろう。 
出自もよほどきちんと調べた上での人選だったことだけは容易に想像されるが。 


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2012年7月7日土曜日

アジルバ(商品名アジルサルタン)と血圧日内変動





アジルバは 夜間高血圧や早朝高血圧を改善する


 













   出典  武田薬品パンフ 2EWSI(IF)


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2012年7月6日金曜日

総コレステロール、及びHDL-Cと脳卒中のリスク

総コレステロール、及びHDL-Cと脳卒中のリスク

https://www.tcross.co.jp/details.php?category=medical&no=1734 

(ログインが必要です)

要旨

男性では総コレステロールは全脳卒中、虚血性脳卒中のリスクと相関し、女性では総コレステロールと出血性脳卒中のリスクが逆相関することが、中国、 Xi’an Jiaotong UniversityのYurong Zhang氏らにより、7月号のStroke誌で報告された。

<私的コメント>

何故かフィンランド人を対象とした研究です。

総コレステロールと脳卒中との関係に性差がある点が興味深い論文です。

 

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睡眠中の体位は循環動態で決まる?

睡眠中の体位は循環動態で決まる?
東北大・丸山良子氏らが健康人対象に検討
http://mtpro.medical-tribune.co.jp/mtpronews/1207/1207001.html 
要旨
健康若年成人を対象に睡眠時の体位および循環動態を評価したところ,体位の変化に対して代償機構が適正に働くと考えられる健康若年成人であっても体位により心拍数に影響することが分かった。

■心拍数は,左側臥位で有意に減少。

■副交感神経活動の指標である高周波数成分(HF)は,腹臥位に比べて右側臥位で有意に低下。

■交感神経活動の指標であるLF/HFについては体位による差は見られなかった。
高周波数成分(HF),低周波数成分(LF)

■健康若年成人においても睡眠時の体位によって循環動態に影響。

私的コメント
「心拍数は,左側臥位で有意に減少」についてどのように考察すればいいのだろうか。

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2012年7月5日木曜日

冠血行再建術におけるCABGの位置付け

ガイドライン改訂や歴史的背景を踏まえて考える
冠血行再建術におけるCABGの位置付け
http://mtpro.medical-tribune.co.jp/mtnews/2012/M45260521/
(ログインが必要です)
■3月に開かれた日本循環器学会では12年ぶりの改訂となる「冠動脈血行再建術の適応に関するガイドライン」が発表され,専門家の間でもCABGの位置付けが見直されてきている。

■待機的冠血行再建術の治療選択の在り方については,数年前から,世界的に内科と外科の協調が重視される流れになっている。


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2012年7月4日水曜日

TAVI 中等度または重度の僧帽弁逆流症を有する患者の予後

経カテーテル大動脈弁置換術
中等度または重度の僧帽弁逆流症を有する患者の予後
(ログインが必要です)
要旨
TAVR施行患者における中等度または重度のMRは、術後早期の死亡率上昇と関連するが、後期死亡率には関連しない。
1年間の追跡調査で、ベースライン時のMRが中等度または重度の患者の55%でMRが改善した。MR改善の可能性が高かったのは、大動脈弁圧較差が大きく、MRが機能性で、肺高血圧症および 心房細動を合併していない患者であった。


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2012年7月3日火曜日

心房細動患者におけるBMS vs DES留置後の成績

https://www.tcross.co.jp/details.php?category=medical&no=1729&id=1

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要旨
PCIを受けた心房細動患者において、BMSと比較し、DESの恩恵は示されなかった。

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2012年7月2日月曜日

コーヒー消費と心不全

コーヒー消費と心不全にJ字型の関連
1日4杯でリスク最小,前向き研究のメタ解析
http://mtpro.medical-tribune.co.jp/mtpronews/1206/1206091.html 
要約
両者にはJ字型の関連があり,リスクは1日4杯で最小となり11%低下したが,10杯以上ではリスクが上昇していた。

<私的コメント>
記事の中にもありますが、米国に比較して欧州ではコーヒー1杯の量は「少なくて濃い」傾向があります。
米国はいわゆる「アメリカンコーヒー」。
カフェインは血圧を上昇させるが,頻回に摂取すると血流学的影響への耐性が生まれるとのことです。
高血圧とコーヒー摂取量に関しては、1日1~3杯消費すると高血圧のリスクが高まるが,4杯以上消費するとリスク増加がなくなるというJカーブがあるとのこと。
2型糖尿病については,ほとんどの研究でコーヒー消費が多いほどリスクが低下することが示されています。
米国の現行の心不全予防ガイドラインではコーヒーの有害性が示唆されているということで、この論文はこのGLに対するアンチテーゼとなっています。

ここで新たな疑問が湧きます。
カフェインとβ刺激とは別物かも知れません。
この論文ではコーヒー=カフェイン という考察になっていますが、カフェインもβ刺激薬も強心作用という共通点を持っています。
心不全治療にβ遮断剤ということとの整合性はどうなっているのでしょうか。


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2012年7月1日日曜日

チョコレートによる心血管イベント抑制費用

チョコレートによる心血管イベント抑制費用は年間3,100円
オーストラリア・コホート研究
http://mtpro.medical-tribune.co.jp/mtpronews/1206/1206016.html
出典 Medical Tribune  2012.6.6
版権 メディカル・トリビューン社
要約
■ダークチョコレートを毎日摂取した場合,10年間で1万人当たり85例の心血管イベントが抑制させる。
■ダークチョコレートに1人当たり年間40オーストラリアドル(約3,100円)かかる。

<自遊時間>
医療ブログで製薬メーカーおよびMR叩きが起こっている。
それもこれも4月からの例の自粛が関係している模様。
具体名を挙げてはいけないかも知れないが、「リストラゼネカ」と書かれていた。
こんなことを言っても書いてもいけない。
でもうまいこと言うなあ。


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